今日は私が予想していることについて書いてみたいと思う。とはいっても、今後の予想を述べようというわけではない。むしろ私が覚悟していることを述べると言ったほうがいいかもしれない。予想は当たらないことが多い。覚悟というのは万が一の時のためのものも含むので、外れてくれたほうがありがたい場合もある。

医療機関の経営困難:COVID-19が長引くにつれ、医療機関の経営が苦しくなることが予想される。国がどこまでの補助を出すかが問題なのだが、MRICの投稿(http://medg.jp/mt/?p=9772)が要求する「前年度の診療報酬対比での収入減少額をそのまま医療機関に補償」のようなことは実行できるわけがないと思っている。ある程度の倒産はやむを得ないと国は考えるのではないか。私の老後の設計にも大きく関係することなのだが、かなり悲観的な未来を覚悟している。医療機関が減れば、医療を受けにくくなる。国民としてどの程度の医療を受けたいのか、どのようにすればそれが実現できるのかを本気になって考えるときが来ていると思う。

高齢者施設:介護施設を含む高齢者施設は面会を厳しく制限され、言葉は悪いが、一部はほぼ「姥捨山」状態になっているようだ。高齢者が感染することを徹底して防ぐという方針に、私は賛成できない。高齢者施設で、他の高齢者や職員のみと交流し、外出も面会もままならないのであれば、老後のQOLは著しく低下すると思う。私は将来老人ホームのような施設に入ろうかと思っていたが、外出や外食に制限があるようならば暮らしていけない。「感染は自然なこと」と国民が受け止めるまでこのような状態が続くのだろう。そのような受け止めができるようになるまで何年かかるかはわからないが、それまでに私が死んでしまう確率のほうが高い。

後遺症:最近やっと後遺症について報道されるようになったが、ヨーロッパでは4月の段階で後遺症の調査を開始しており、報道もされている。アジアと欧米でこれだけ感染率が異なるのだから、合併症も異なっているかもしれない。今後そのような調査が必要になると思う。だが、現在の日本の状態を見ると、とてもそのようなデータを集められる体制になっていない。日本は治療には熱心だが、調査や統計となるとあまり興味を示さないし、予算もつかない。これでは政策の検証もできず、将来のきちんとした計画など立てられない。